FXのリスクリワードは意味ないって本当?理想の数値や改善方法を解説

FXのリスクリワードは意味ないって本当?理想の数値や改善方法を解説
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「FXにおいてリスクリワードは意味がないのではないか?」「リスクリワードの理想的な数値がわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

今回は、リスクリワードが意味ないと言われる理由や計算方法、理想的な数値などについて詳しく解説します。

「リスクリワードについて理解し、効率的に取引したい」「理想的なリスクリワードを知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

目次

FXのリスクリワードとは?意味ないって本当?

まずは、FXにおけるリスクリワードの概要や「意味ない」と言われる理由について解説します。

リスクリワードの概要

リスクリワードとは、FXトレードにおける「リスク」と「リワード」の比率を指し、リスクとは損失額、リワードとは利益額を意味します。具体的には、1回の取引において、どれだけのリスクを取るのか、そしてそのリスクに対してどれだけの利益を期待できるのかを測る指標です。

この比率を活用することで、過去の取引結果を分析し、今後のトレードにおいてリスクとリターンのバランスを取りやすくなります。

例えば、リスクリワードが1:2であれば、1のリスクを取る代わりに2の利益を得ることを目指します。このように、リスクリワードは「1回の取引で取るリスクに対してどれだけの利益を見込めるのか」を数値化するため、トレード戦略の立て方やポジション管理に役立つ重要な指標となります。

リスクリワードは意味ないと言われる理由

リスクリワードが「意味ない」と言われるのは、この指標が理想的な取引条件を前提としているためです。実際の市場では、価格の動きは予測困難であり、計画通りに利益を得られるとは限りません。たとえば、利益目標に達する前に価格が反転することや、想定を超える急激な価格変動が発生するケースが挙げられます。

さらに、リスクリワード比ばかりに意識を集中させると、勝率や市場のトレンドなど、他に重要な要素を見落とす危険があります。高いリスクリワード比を目指すあまり、適切なエントリーポイントを逃してしまうことも少なくありません。

このように、リスクリワードはあくまで取引の一要素に過ぎないため、それだけに依存するのではなく、市場環境や他の分析手法と組み合わせて活用することが重要です。

リスクリワードだけでは勝てない

リスクリワードは重要な指標である一方、それだけではトレードで安定した利益を上げることは難しいといえます。なぜなら、リスクリワードの設定が適切でも、勝率が低ければトータルでの損益はマイナスになる可能性があるからです。

例えば、リスクリワードが高くてもエントリーポイントを誤れば利益を得られません。勝率を高めるには、テクニカル分析の精度を向上させることが大切です。市場のトレンドやレジスタンス・サポートラインを正確に見極める力をつけるには、知識の習得と継続的な検証が必要となるでしょう。

また、リスクリワードだけに固執すると、他の重要な市場要因を見落とすリスクがあります。

リスクリワードは、取引計画を立てる上で有用な補助的指標であり、トレード成功の一部を支える要素に過ぎません。全体の戦略や分析とのバランスを取ることがFXトレードで利益を増やしていく鍵となるでしょう。

FXでリスクリワードが重要な理由

FXでリスクリワードが重要とされる理由は、トータルでの収益性を左右する要素であるからです。たとえ勝率が低くてもリスクリワードを適切に設定し、利益の規模が損失を上回れば、資金を増やしていけるでしょう。

逆に、リスクリワードが悪いと、いくら勝率が高くても1回の大きな損失で大幅に資金を減らすリスクがあります。

FXでは相場を完全に予測することは難しく、損失を完全に避けることは不可能です。そのため、損失を抑えつつ、利益を最大化するための指針としてリスクリワードが重要視されます。

特に、初心者がリスクリワードを無視すると、資金を一気に失う可能性が高まるため注意が必要です。また、上級者はリスクリワードを重視し、不利な条件ではエントリーを控える慎重な姿勢を取ることが欠かせません。

FXにおけるリスクリワードの計算方法

FXにおけるリスクリワードの計算方法は、以下の2通りがあります。

  • 金額での計算方法
  • pipsでの計算方法

それぞれの計算方法について解説します。

金額での計算方法

リスクリワードを金額で計算する方法は、具体的な損益額を直感的に理解できるため、初心者にも取り組みやすいです。この方法では、まずリスク(損失額)を算出します。例えば、USD/JPYを110.50円で買い、ストップロスを110.00円に設定し、1ロット(10万通貨)取引する場合、リスクは以下の通りです。

リスク = (110.50 – 110.00) × 100,000 = 50,000円

次に、リワード(利益額)を計算します。利益確定ラインを111.50円に設定した場合、計算は以下の通りです。

リワード = (111.50 – 110.50) × 100,000 = 100,000円

最後に、リワードをリスクで割り、リスクリワード比を求めます。この場合、リスクリワード比は以下のようになります。

リスクリワード比 = 100,000円 ÷ 50,000円 = 2:1

このように、金額ベースの計算は、取引のリスクとリワードを具体的に把握しやすく、合理的な判断に役立ちます。また、資金管理の計画を立てる際にも有効です。

pipsでの計算方法

pipsを使ったリスクリワードの計算方法は、通貨ペアや取引量に関係なく簡単に比較ができるため、多くのトレーダーにとって便利な手法です。

まず、リスク(損失幅)をpipsで計算します。例えば、EUR/USDを1.1050で買い、ストップロスを1.1030に設定した場合、リスクは以下のように計算されます。

リスク = (1.1050 – 1.1030) × 10,000 = 20 pips

次に、リワード(利益幅)を計算します。利益確定ポイントを1.1100に設定した場合、計算は以下の通りです。

リワード = (1.1100 – 1.1050) × 10,000 = 50 pips

最後に、リワードのpipsをリスクのpipsで割り、リスクリワード比を求めます。この例では以下の通りです。

リスクリワード比 = 50 pips ÷ 20 pips = 2.5:1

pipsを用いることで、異なる通貨ペア間の取引条件やリスクを統一的に評価できるため、戦略の一貫性を保つことができます。特に、国際的な取引を行うトレーダーにとって有用な方法です。

理想的なリスクリワードの数値や勝率との関係

ここでは、FXにおいて理想的なリスクリワードの数値と、勝率との関係について解説します。

理想的なリスクリワードは「2〜3」

リスクリワードの理想的な数値は一般的に「2〜3」とされています。この水準を目指すことで、勝率がそれほど高くなくても、最終的な収益性を維持することが可能です。具体例を挙げながら、この仕組みを考えてみましょう。

リスクリワードが「1」(利確ポイントが2万円で損切りポイントも2万円)の場合、10回の取引で勝率が50%であれば、期待値は0円です。仮に勝率が60%まで上がると、期待利益は12万円、期待損失は8万円となり、期待値は4万円になります。このように、勝率が6割以上ないと十分な利益を得るのは難しいといえます。

一方、リスクリワードを「3」(利確ポイントが6万円、損切りポイントが2万円)と設定した場合、同じ10回の取引で勝率が40%だったとしても、期待利益は24万円、期待損失は12万円となり、期待値は12万円です。つまり、勝率が半分以下でも利益を得る可能性が大幅に高まるというわけです。

リスクリワードが「1」よりも低い設定では損失が利益を上回るリスクが高くなり、長期的には不利な取引につながる可能性があります。そのため、小さく負けて大きく勝つ「損小利大」を実現するためにも、リスクリワードを「2〜3」に設定することが重要です。

ただし、高勝率を誇る手法では例外として、リスクリワードが低くても問題ない場合もあります。

リスクリワードを考える時に意識したい「勝率」について

リスクリワードを考える際には、勝率との関係をしっかり理解することが重要です。初心者トレーダーの中には、リスクリワードと勝率の両方を高めようとする方も多いですが、実際にはその両立は難しいのが現実です。

例えば、勝率が60%以上という高い水準を目指すトレード手法では、リスクリワードは一般的に1程度に留まる傾向があります。一方で、リスクリワードが3以上の高リスクリワードを設定する手法では、勝率が50%を超えることは稀です。このように、リスクリワードと勝率はトレード戦略上、トレードオフの関係にあります。

では、勝率が高い手法とリスクリワードが高い手法のどちらが優れてるかというと「低勝率かつ、高リスクリワード」の手法が理想的とされています。たとえ勝率が低くても、1回あたりの利益幅が損失幅を大きく上回ることで、長期的には安定した収益を生み出せるからです。

リスクリワードを意識したトレードでは、勝率にとらわれすぎず、損小利大の考え方を取り入れることが欠かせません。

行動経済学の観点でおすすめなリスクリワードは「2倍以上」

行動経済学の観点から見ると、リスクリワードの理想的な設定は「2倍以上」とされています。

これは、損失回避的な人間の心理を基にした理論で、ダニエル・カーネマン氏の「ファスト&スロー」で触れられた内容に関連しています。人間は利益よりも損失を大きく感じるため、例えばコイントスで損失1ドルに対して、少なくとも2ドル以上の利益がなければ、リスクを取ることに対して躊躇する傾向がある、といったものです。

この心理はトレードにも当てはまり、リスクリワードが2倍未満であれば、トレーダーのメンタルは不安定になりやすく、感情的な判断を引き起こす可能性があります。そのため、リスクリワードを2倍以上に設定することが、より安定した取引につながるでしょう。

意味ないリスクリワードを避けるための改善方法

意味のないリスクリワードをさけるためには、以下の改善方法を試すと良いでしょう。

  • 事前に利確・損切りラインを決めた上でエントリーする
  • 事前にリスクリワードの目標値を決めてエントリーする

それぞれ詳しく解説します。

事前に利確・損切りラインを決めた上でエントリーする

FX初心者がリスク管理を効果的に行うためには、事前に利確・損切りラインを設定してから取引を始めることが重要です。

取引に慣れないうちは、勝率の予測よりも、損失を最小限に抑え、利益を確保する方法を優先するべきといえます。取引を開始する前に、リスクとリターンの数値を明確に決め、そのラインに達した時点で自動的に利益を確定させたり、損失を限定するための指値や逆指値注文を設定したりしましょう。

このように事前にルールを決めておくことで、感情に左右されず冷静に取引を進めやすくなります。また、突発的な相場変動にも対応できるため、無駄な損失を避けやすいでしょう。

事前にリスクリワードの目標値を決めてエントリーする

取引を行う前に、リスクリワードの目標値を設定しておくことは、無駄な損失を避けるために非常に重要です。

まず、エントリー前にチャート分析を行い、損切りや利益確定の水準を明確に決めましょう。目標とするリスクリワードが設定した基準を上回ると確信できる場合にのみ、エントリーを行います。このように事前に基準を定めておけば、感情に左右されることなく冷静に取引を進められます。

しかし、為替相場は予測通りに動かないことがあり、急激な変動や逆張りのトレーダーが出現することもあります。こうした場面でも焦らず、定めた目標水準を意識して冷静に対処することが大切です。時間に余裕があれば、ロスカット注文を使わず、状況をじっくり観察することも一つの方法です。

まとめ

今回は、FXにおけるリスクリワードの重要性や、理想的なリスクリワードの数値、勝率との関係について解説しました。

FXでリスクリワードを効果的に活用するためには、事前にリスクリワードの目標を設定し、エントリー前に利益確定と損切りのラインを決めることが欠かせません。また、意味ないリスクリワードを避けるためには、過度なリスクを取らず、計画的に取引を進めることが重要です。

記事の内容を参考に、リスクリワードをうまく管理し、安定した利益を得られるようにトレードに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

みわのアバター みわ 奇跡のおこもりトレーダー

50歳、地方暮らしのシングルマザーで、息子2人、犬4匹、鳥7羽、夫0人で家にこもって生活してます。生活資金が底をつく超貧乏生活から、7年前に、“自宅での稼ぎ方”に出会って脱出しました。

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