「スキャルピングで利益を出したいが、手法が定まらない」「短期間で安定した収益を上げたいが、何から始めればいいかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
10pipsのスキャルピング手法をマスターするためには、明確なトレード戦略やリスク管理を行うことが欠かせません。
今回は、10pipsスキャルピング手法の基本的な考え方や具体的なトレード方法について詳しく解説します。
「短時間で効率よく利益を得るテクニックを知りたい」「リスクを抑えたスキャルピングのコツを学びたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
スキャルピング手法とは?
ここではまず、スキャルピング手法とはどういったものなのか、確認しておきましょう。
数秒から数分といった短時間の投資手法
スキャルピング手法は、数秒から数分という非常に短い時間枠で取引を完了させる投資スタイルです。投資家は1日に何度も売買を行い、小さな利幅を積み重ねることで利益を狙います。
この手法の名称は、ネイティブアメリカンの「頭皮を剥ぐ」行為に由来し、相場から少しずつ利益を「剥ぎ取る」ことを象徴しています。
スキャルピングの最大の利点は、ポジションを保有する時間が極めて短いため、長期間の市場変動によるリスクを大幅に軽減できる点です。この特徴により、相場の細かな動きを利用し、短期的な利益を追求するトレーダーにとって非常に魅力的な手法となっています。
1回のトレードあたりの利益目安は5〜10pips
スキャルピングでは、1回の取引ごとに狙う利益は一般的に5〜10pips程度とされています。この小さな利益幅は、一見控えめに思えるかもしれませんが、例えば米ドル/円の取引で10pipsの利益を得た場合、1ロットで1,000円の利益が見込まれます。この数値は、スキャルピングにおける標準的な利益目安と言えるでしょう。
スキャルピングの魅力は、頻繁に行う取引によって小さな利益を積み重ねていける点にあります。1日に数十回から数百回のトレードを実施すれば、これらの小さな利益が確実に増加していきます。
さらに、複利運用を取り入れることで、長期的には大きな資産形成が可能になるわけです。このように、一発逆転の利益を狙うのではなく、地道に小さな利幅を重ねることがスキャルピングの成功に繋がります。
10pipsを狙うスキャルピング手法のおすすめルール
10pipsを狙うスキャルピング手法のおすすめルールとして、以下の3つが挙げられます。
- ドル円の1分足もしくは5分足を狙う
- 利確は10pips以上を目指し、損切りは10pipsを徹底する
- 2連続で損切りした場合、その日はトレードしない
それぞれ解説します。
ドル円の1分足もしくは5分足を狙う
10pipsを狙うスキャルピング手法では、特にドル円の1分足または5分足チャートを利用することが推奨されています。これらの短い時間足は、流動性が高く、スキャルピングに適した環境を提供します。
スキャルピングでは迅速な判断が求められるため、これらのチャートを活用することで、瞬時に相場の変動に対応できます。
利確は10pips以上を目指し、損切りは10pipsを徹底する
スキャルピングでは、利益確定の目標を基本的に10pipsと設定しますが、市場の動きに勢いがある場合には10〜30pipsを狙うことも可能です。この柔軟なアプローチによって、相場の好機を逃さず、利益を最大限に引き出すことができます。しかし、損切りについては厳格なルールを設け、必ず10pips以内で行うことが重要です。
一番避けるべきなのは、1回の損失でこれまでの利益を台無しにする「コツコツドカン」という状況です。利益を積み上げているにも関わらず、一度の大きな損失でその努力が無に帰すことは、心理的にも大きなダメージとなります。
また、損失が続くと複利の力も発揮できなくなるため、しっかりと損切りを実行し、資金管理を徹底することが長期的な成功に繋がります。利確と損切りのバランスを意識し、冷静にトレードを行うことが大切です。
2連続で損切りした場合、その日はトレードしない
スキャルピングにおいて、2回連続で損切りが発生した場合、その日はトレードを中止することが推奨されます。連続した損失は、相場の動きを正しく読み取れていない可能性が高く、短期間でのトレードにおいては特に致命的な結果を招くことがあります。
この状況で無理にトレードを続けると、冷静な判断ができなくなり、感情に流されてしまう恐れがあります。
特にFX初心者の場合、損失を取り返そうとする気持ちから焦ってトレードを行うことがありますが、これは悪循環を招く要因となります。そのため、連続して損切りがあった際には、まずはトレードを一時中断し、冷静に自分の取引を振り返る時間を持つことが重要です。
この反省を通じて、次回に向けた戦略を練ることで、より良い結果を生む可能性が高まります。トレードは継続が大切ですが、時には一歩引く勇気も必要です。
10pipsを狙うおすすめのトレード手法3選
10pipsを狙うおすすめのトレード手法として、以下の3つがあります。
- トレンドラインで反発するタイミングを狙う
- ボリンジャーバンドが反発するタイミングを狙う
- グランビルの法則によるエントリーポイントを狙う
それぞれ見ていきましょう。
トレンドラインで反発するタイミングを狙う
トレンドラインを利用したスキャルピングは、シンプルながら効果的な手法です。まず、ドル円の1分足または5分足チャートを使用し、上位足(15分足や1時間足)でトレンドを確認します。例えば、15分足で下降トレンドが確認できたら、次に5分足でも同じトレンドをチェックします。この段階で、エントリーの準備が整います。
エントリーポイントは、1分足または5分足にトレンドラインを引き、反発した瞬間に行います。利確は10pips以上、もしくはトレンドラインをブレイクするまでホールドします。損切りは10pipsの逆行またはトレンドラインを下回った場合に設定し、リスクを最小限に抑えることが重要です。
特にロンドンからニューヨーク市場(16:00〜翌3:00)にかけてはトレンドが出やすく、この時間帯でのトレードが効果的です。上位の2つ以上の時間軸でトレンドが一致している際にエントリーすることで、勝率をさらに向上させることができます。このシンプルな手法は、すぐにでも実践できるので、ぜひ試してみてください。
ボリンジャーバンドが反発するタイミングを狙う
ボリンジャーバンドを活用した逆張りスキャルピングは、非常に視覚的で分かりやすい手法であり、特にFX初心者に適しています。ドル円の5分足チャートを使用し、まずボリンジャーバンドを表示させます。レンジ相場の動きを確認し、バンドの上限(2σまたは3σ)で反発した際がエントリーポイントです。
利確は10pips以上を目指し、エントリーした方向とは逆のボリンジャーバンドの2σまたは3σにタッチした時点でも設定できます。損切りは10pipsの逆行で行い、リスクを適切に管理します。
特に東京時間(9:00〜15:00)はレンジ相場になりやすく、この手法が活用できる絶好のタイミングです。上位足のトレンドを確認し、「売り」または「買い」の方向に目線を固定することで、勝率を高めることができます。ボリンジャーバンドは、トレンドに逆らわず、確実なエントリーをサポートするため、FXトレーダーにとって必須のインジケーターです。
グランビルの法則によるエントリーポイントを狙う
グランビルの法則は、移動平均線とチャートパターンを組み合わせたトレード手法で、スキャルピングにも応用できます。この法則には、4つの「買い」パターンと4つの「売り」パターンがあり、計8つのエントリーポイントを特定できます。
まず、買いのシグナルとして注目すべきは、移動平均線が横ばいまたは上昇している状況で、株価がそのラインを上抜ける「重要な買い信号」。続いて、上昇中の移動平均線を一時的に下回る「押し目買い」や、移動平均線の上方で株価が一度下落し再び上昇する「買い増し」があります。さらに、移動平均線が下降中でも、株価が大きく離れて下落した場合の「短期の買い場」も狙い目です。
一方で、売りのシグナルは、横ばいまたは下降する移動平均線を下抜ける「重要な売り信号」が重要です。その他、下降中の移動平均線を一時的に上回る「戻り売り」、移動平均線の下で株価が上昇して再び下落する「売り乗せ」、上昇中の移動平均線から大きく離れた場合の「短期の売り場」も見逃せません。
トレードの際は、ドル円の5分足を使用し、20日から50日の移動平均線を表示します。エントリー後の損切りポイントは、基本的に10pips逆行を目安に設定し、リスク管理を徹底しましょう。特に、トレンドが出やすいロンドンからNY時間(16:00〜翌3:00)は、グランビルの法則を活かす絶好のタイミングです。この手法を使いこなすことで、移動平均線とローソク足の位置関係を分析し、より精度の高いトレードを実現できます。
10pipsを狙うスキャルピング手法の勝率を高めるポイント
10pipsを狙うスキャルピング手法の勝率を高めるポイントとして、以下の5つがあります。
- トレードルールを決めておき、徹底して守る
- 値動きが活発な通貨ペア・時間帯にトレードする
- 長期足のトレンドも意識してトレードする
- スキャルピングに適したFX口座を使う
- トレード内容を振り返り、次に生かす
それぞれ解説します。
トレードルールを決めておき、徹底して守る
スキャルピングにおいて、トレードルールを事前に設定し、それを徹底的に守ることは勝率を高めるために非常に重要です。明確なルールを持つことで、トレード中の感情や直感に左右されることなく、一貫した判断が可能になります。
例えば、エントリーやエグジットの基準、損切りポイント、利確ポイントを明確にしておくことで、計画的な取引ができ、無駄な損失を避けることができます。また、ルールに従うことで、自分のトレードスタイルや市場の特性に合った戦略を見つけることも容易になります。
値動きが活発な通貨ペア・時間帯にトレードする
スキャルピングで成功を収めるためには、値動きが活発な通貨ペアと時間帯を選んでトレードすることが重要です。流動性の高い通貨ペア、例えばドル円やユーロドルは、取引量が多く、スプレッドが狭いため、スキャルピングに適しています。
また、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯(16:00〜翌3:00)は、ボラティリティが高まり、短期間での値動きが期待できます。この時間帯にトレードすることで、チャンスを最大限に生かし、利益を上げる可能性が高まります。
長期足のトレンドも意識してトレードする
スキャルピングを行う際には、長期足のトレンドを意識することが成功の鍵です。短期的な値動きに翻弄されがちなスキャルピングですが、長期足のトレンドを把握することで、より優位性の高いエントリーポイントを見つけやすくなります。
例えば、日足や4時間足で上昇トレンドが確認できる場合、短期足でも買いエントリーを優先することが理にかなっています。逆に、長期トレンドが下降している際に買いを狙うと、逆風にあうリスクが高まります。
スキャルピングに適したFX口座を使う
スキャルピングを行う際には、長期足のトレンドを意識することが極めて重要です。短期的な取引に注力しがちですが、長期足のトレンドを把握することで、より確実なエントリーが可能になります。
たとえば、日足や4時間足で上昇トレンドが確認できる場合、短期足でも買いエントリーを優先するのが理想です。反対に、長期的に下降トレンドの場合、売りを狙うことが安全です。長期トレンドに沿った取引は、リスクを抑えつつ利益を上げやすくなります。
トレード内容を振り返り、次に生かす
トレードを行った後は、必ずその内容を振り返ることが重要です。成功したトレードや失敗したトレードを分析することで、何が良かったのか、何が悪かったのかを明確に把握できます。
このプロセスは、次回のトレードに活かすための貴重な学びとなります。特に、エントリーやエグジットのタイミング、損切りの判断、リスク管理の方法などを検討することで、自分自身のトレードスタイルを向上させることができます。
また、振り返りの際は、感情や心理面も考慮に入れ、自分がどのように感じていたかを記録することも有益です。
まとめ
今回は、10pipsを狙うスキャルピング手法について、おすすめのルールやトレード手法、トレードのポイントなどを解説しました。
スキャルピングで10pipsを狙う場合、ドル円の1分足もしくは5分足を見ながら、利確は10pips以上を目指し、損切りは10pipsを徹底することが欠かせません。また、2連続で損切りした場合、その日はトレードしないのが鉄則です。
記事で紹介したトレード方法を参考にしながら、自分と相性の良いトレードスタイルを見つけられるようにしてみてください。