「FX取引でのチャート分析がうまくいかない」「効果的な指標を見つけられない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
FXで効率よく利益を上げるためには、正確なチャート分析や適切なツールの活用が欠かせません。
今回は、インジケーターの一つであるCCFpを使ったチャートの判断方法や、設定方法、使い方などを詳しく解説します。
「CCFpを使ってより精度の高いチャート分析を行いたい」「CCFpを使った取引の判断方法を学びたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
CCFpとは?
CCFpとは、FXトレーダーにとって役立つ、通貨の強弱を表すインジケーターです。CCFpを使用することで、主要8通貨(米ドル、円、ユーロ、ポンド、ニュージーランドドル、オーストラリアドル、カナダドル、スイスフラン)の強さや弱さを一目で確認できます。
このインジケーターは、選択した時間足に基づいて、各通貨の相対的な強弱を視覚的に表示してくれるため、トレード判断をサポートします。特に、複数の通貨ペアを同時に分析するのが難しい場合、効率よく市場の動向を把握するために有用です。
CCFpを使ったチャートの判断方法
CCFpを使ってFXのチャートを判断する方法として、以下の2つが挙げられます。
- トレンド相場・レンジ相場の判断
- リスクオン・リスクオフの判断
それぞれ解説します。
トレンド相場・レンジ相場の判断
CCFpを使うと、通貨ペアの強弱を分析し、トレンド相場・レンジ相場といった相場の状態を見極めるられます。
CCFpで通貨ペアの乖離が大きい場合、強いトレンドが発生していることを示唆しています。例えば、ポンドがドルに対して大きく買われている場合、ポンドドルは上昇トレンドを形成することが予測されます。
一方、通貨ペアの乖離が小さく、近接している状態では、レンジ相場となり、価格の大きな動きは期待できません。このように、CCFpを利用してトレンドとレンジの状態を判断することで、より精度の高いトレードが可能となります。
リスクオン・リスクオフの判断
リスクオンとは、投資家がリスクを取って積極的に利益を狙いたい状況を指し、リスクオフは資産を守るためにリスクを避ける心理状態のことです。CCFpを活用すると、これらの相場の切り替わりを視覚的に判断できます。
例えば、円やスイスフランが買われている場合、リスクオフ相場と判断できます。一方で、資源国通貨が強くなると、リスクオン相場が進行している兆しです。
過去の例として、米中貿易摩擦やイギリスのEU離脱などの大きなニュースがリスクオフ・リスクオンの転換点となることがありました。CCFpを使えば、どの通貨が強いかを即座に確認でき、相場の動向をより明確に把握できます。
CCFpの設定方法
CCFpは、基本的にデフォルト設定でも十分に機能しますが、視認性を高めるためにいくつかカスタマイズをすることもできます。
最も簡単な変更点は、通貨ペアの「線の色」です。デフォルト設定のままだと、似たような色味の線が重なって見づらくなりがちです。そのため、自分がよく取引する通貨の色を変更することで、視認性を大きく向上できます。
例えば、ドル(米ドル)を目立たせたいので黄色に設定する、ユーロや円も確認しておきたいので赤色に設定するといったように、自身のトレードスタイルに合わせて好みにカスタマイズできます。
設定は「色の選択」タブではなく、「パラメーターの入力」タブを使って変更することに注意してください。この設定をすることで、初めて色が反映されます。また「レベル表示」タブで0を追加することで、数値がより見やすくなる場合がありますが、個人の好みに合わせて設定しましょう。
このように、CCFpを自分好みにカスタマイズすることで、取引の際により直感的に相場の動きを把握しやすくなります。
CCFpの使い方
CCFpの使い方として、主に以下の2種類があります。
- トレンド方向へのトレードに使う
- トレンド・レンジの判断要素として使う
それぞれ解説します。
トレンド方向へのトレードに使う
トレンド方向へのトレードに使う際、CCFpは非常に有効なツールとなります。通貨ペアは必ず対になっており、一方が強ければもう一方は弱いという関係にあります。
このため、CCFpで通貨ペア間に大きな乖離が確認できた場合、トレンドが発生しているサインと捉えることができます。例えば、強い通貨と弱い通貨の差が広がると、その方向にトレンドが進行しやすくなります。トレードしている通貨ペアに乖離が現れたら、そのトレンドに従ってエントリーすると利益を狙いやすいでしょう。
CCFpを使って相場の流れを把握し、トレンドフォロー型のトレードを行うことで、より高い確率で利益を上げられるかもしれません。
トレンド・レンジの判断要素として使う
CCFpは、トレンド・レンジの判断要素としても活用できます。
CCFpが0付近でほとんど動かない場合は、レンジ相場を示唆しています。つまり、相場が一定の範囲内で上下しており、明確なトレンドがない状態です。
反対に、CCFpが大きく動いている場合はトレンドが発生している可能性が高いため、トレンド相場の判断材料としても活用できます。
これにより、トレーダーは相場がレンジかトレンドかを見極め、適切な戦略を立てられます。CCFpを使うことで相場の方向性をより確実に判断できるため、エントリーやエグジットのタイミングを逃すことなく取引しやすいでしょう。
CCFpを使う際の注意点
CCFpを使う際の注意点としてまず押さえておくべきなのは、CCFpが自動で更新されないことです。CCFpは手動で更新する必要があり、チャート上で右クリックして「更新」を選択することで再描画できます。また、時間足を頻繁に変更すると、表示がおかしくなることがありますが、この場合は再度時間足を変更して再描画を行うと元に戻ります。
さらに、CCFpを使う際には、エントリーの根拠をこれだけで決めないように注意が必要です。特に短期足のみでの使用は避け、安定性が求められる1時間足などで確認すると良いでしょう。
CCFpは複数通貨の計算を行っているため、少し重たく、表示に時間がかかることもありますが、特徴を理解した上で使うことでトレードに役立てられるでしょう。
CCFpのほかに通貨強弱チャートを確認できるツール
CCFpのほかにも通貨の強弱を確認できるツールとして、以下の5種類が挙げられます。
- Absolute currency strength
- Currency Strength Chart
- OANDA「通貨の強弱チャート」
- Mataf「Currency Index」
- Easy Currency Strength
それぞれのツールについて、特徴を見ていきましょう。
Absolute currency strength
「Absolute Currency Strength」は、MT4およびMT5プラットフォームで使用できる通貨強弱を測定するインジケーターです。このツールは、ローソク足の始値と終値の差をパーセントで計算し、それを基に通貨の強さを算出します。さらに、通貨の強弱を移動平均で平滑化する機能もあり、より安定したデータを提供してくれます。この特徴により、ボラティリティの高い通貨を見極める際に非常に便利です。
また、表示する通貨を主要な8通貨から選択できるため、必要に応じて特定の通貨ペアに絞って分析を行うことが可能です。特に、MT5向けの通貨強弱インジケーターはまだ少なく、Absolute Currency Strengthは多くのトレーダーにとって有力な選択肢となります。さらに、MT4やMT5を開発したメタクオーツ社が提供するコミュニティサイト「MQL5」からダウンロードできるため、信頼性も高いといえます。
さまざまなトレードスタイルに対応できるこのインジケーターは、通貨の強弱を視覚的に把握できるため、トレンド分析やエントリータイミングを判断するうえで大いに役立つツールです。
Currency Strength Chart
「Currency Strength Chart」は、メジャーな通貨強弱ツールの一つで、スキャルピングやデイトレードに最適です。このツールでは、主要な8つの通貨の「本日および前営業日の変動幅」が10分間隔でリアルタイムに更新され、為替相場における通貨ごとの強弱を簡単に確認することができます。特に、朝7時(夏時間は6時)を基準に、その日の相対的な強弱の変化がグラフで表示されるため、短期トレードにおいて重要な情報を即座に把握できます。
ただし、長期的なデータを得ることができない点や、他のツールに比べて更新間隔がやや長い点がデメリットとして挙げられます。それでも、瞬間的なトレードや数時間単位のデイトレードには十分な情報量を提供してくれるため、他のインジケーターなどのツールと組み合わせることで上手に活用できるでしょう。シンプルで視覚的にわかりやすいインターフェースは、トレード初心者にも扱いやすく、非常に人気の高いツールです。
また、スマートフォンからも簡単にアクセスできる点も魅力です。自身のトレードスタイルに合うかどうかを試し、トレード精度を高めるためのツールとして使ってみてはいかがでしょうか。
OANDA「通貨の強弱チャート」
OANDAの「通貨の強弱チャート」は、信頼されている通貨強弱ツールの一つで、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードなど、さまざまなトレードスタイルに適しています。主要通貨8種類に関するデータは、5分ごとの価格データを基に対数変化率が算出され、その結果として各通貨の相対的な強弱が明確に表示されます。
このツールは、「本日・前営業日の5分足」や「直近1ヶ月の日足」が5分間隔で随時更新されるため、非常に細かな変化率の分析が可能です。特に、短期トレーダーにとってはトレンドの始まりをいち早く把握できるため、重宝するツールの一つといえます。また、毎日リセットされるため、前日終値からの変化が一目で確認でき、すぐに現在の市場状況を把握可能です。
さらに、OANDAの通貨強弱チャートはスマートフォンからも簡単にアクセスでき、「通貨強弱」と検索すれば、外出先でもすぐに情報を得られます。面倒な登録も不要で、アクセスするだけで通貨強弱の情報を即座に確認できるため、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
Mataf「Currency Index」
Matafの「Currency Index」は、スイングトレードやポジショントレードなどの長期的な取引に最適なツールで、過去7年間のデータを遡って確認できるのが大きな特徴です。主要通貨8種類の強弱が「5分」「15分」「1時間」「4時間」「1日」間隔で表示されるため、異なる時間軸での動向をひと目で把握できます。
このツールは、OANDAやCurrency Strength Chartと比較して、カスタマイズ性が非常に高く、トレーダー自身のニーズに合わせた情報を得やすい点が魅力です。自分好みの設定で、必要な通貨ペアや時間足を絞り込むことが可能です。
さらに、Matafは通貨強弱だけでなく、ボラティリティや通貨間の相関関係など、トレーディングに役立つ膨大な情報を提供しています。そのため、トレードスタイルに関わらず、一度試してみる価値があります。
検索する際は「Mataf Currency Index」と入力することで簡単にアクセスできますが、「通貨強弱」と検索しても上位には表示されないことがあるので注意が必要です。
Easy Currency Strength
Easy Currency Strengthは、通貨強弱を直感的に把握できるアプリで、5分、15分、30分、1時間、4時間、1日、1週間、1ヶ月の各時間足における通貨強弱を棒グラフで表示します。これにより、トレーダーは強弱が一目で分かり、短期間での判断が可能になります。特に、最強通貨と最弱通貨がピックアップされて表示されるため、必要な情報を素早く得ることができるのが特徴です。
見た目が他の通貨強弱ツールとは異なり、シンプルで視覚的に優れているため、使いやすさを重視するトレーダーに人気があります。また、通貨強弱の情報に加えて、為替市場に関するカレンダーやニュースも提供されているため、トレードの際の情報源として非常に便利です。
このアプリは、FXトレードにおける重要な情報をすぐに確認できるため、インストールしておくと日々の取引で大いに役立つでしょう。
≫App Storeはこちら
≫Google Playはこちら
まとめ
今回は、FXにおけるインジケーターCCFpについて、特徴や設定方法、使い方を解説しました。
CCFpを使うことで通貨の強弱を視覚的に確認できるため、相場を判断する上で役立ちます。
CCFpのほかにも通貨強弱を判断できるツールを紹介しましたので、自分に合ったツールを見つけ、トレードに活用してみてください。