FXのIFD注文とは?メリット・デメリットややり方について解説

FXのIFD注文とは?メリット・デメリットややり方について解説
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「IFD注文の仕組みが分からない」「どのタイミングでIFD注文を使うべきか分からない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

IFD注文を効果的に活用するには、基本的な注文方法や特性を理解し、適切なトレード戦略に組み込んで使うことが欠かせません。

今回は、IFD注文の基本的な仕組みや、実際のトレードでの活用方法について詳しく解説します。

「IFD注文の基本的な知識を理解したい」「トレード戦略への活用方法を知りたい」といった方は、ぜひ参考にしてください。

目次

FXにおけるIFD注文とは?

IFD注文とは、FX取引において新規注文と決済注文を同時に発注できる注文方法です。

この方法を使うことで「もし〇〇円に達したら新規で買い、その後〇〇円に達したら決済したい」といった具体的な取引シナリオを自動で実行できます。取引が始まると、設定しておいたすべてのプロセスが自動化されるため、取引画面を常にチェックする必要がありません。そのため、忙しいトレーダーにもおすすめの取引方法です。

IFD注文は、新規注文が約定されると同時にその後の決済注文も自動で発動されるため、取引のタイミングを逃さずに済みます。ただし、新規注文が約定しない場合は決済注文も発動しないため、この点には注意が必要です。

IFD注文には、主に「指値注文」と「ストップ注文(逆指値注文)」の2つの使い方があります。指値注文では「もし〇〇円に達したら買い、その後〇〇円で売りたい」といった利益を確定させるための注文が可能です。

一方、ストップ注文(逆指値注文)は、リスク管理のために使われます。「もし〇〇円に達したら損切りしたい」といった損失を最小限に抑えるための注文が可能です。

OCO注文との違い

IFD注文とOCO注文は、どちらもFXで利用される注文方法ですが、その仕組みには大きな違いがあります。

IFD注文は、新規注文と決済注文を同時に発注する一連の注文方法である一方、OCO注文はとは、為替レートが上昇する場合と下落する場合の2つの注文を同時に設定し、そのうち1つが約定した時点でもう一方が自動的にキャンセルされる注文方法です。

具体例を挙げると、現在のレートが150円の場合、149円に下がったら買い注文を出し、同時に151円に上がったら売り注文を出せます。このとき、どちらかの注文が成立するともう一方は自動的に取り消されます。仮に149円で買い注文が成立した場合、151円での売り注文はキャンセルされる仕組みです。

なお、OCO注文は新規注文だけでなく、決済注文にも活用されることが多いです。特に、利益確定と損切りを同時に設定したいときに役立ちます。例えば、150円で買いポジションを持っている場合、151円に上がったら利益を確定させるための売り注文と、149円に下がったら損切りするための売り注文を同時に設定できます。このように、OCO注文を使うことで取引のリスク管理をより効果的に行えるのが特徴です。

IFO(IFD-OCO)注文との違い

IFO(IFD-OCO)注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせた高度な注文方法です。IFD注文と同じく、新規注文を発注すると同時に決済注文も設定しますが、IFO注文では、決済注文に利益確定用の「指値注文」と損失限定用の「ストップ注文」を同時に組み込めます。具体的には、新規注文が約定した後に、OCO注文のように2種類の決済注文が自動的に発動されます。

たとえば、現在のレートが150円のときに149円で買い注文を入れ、151円で利益確定の指値注文、148円で損切りのストップ注文を設定可能です。149円で買い注文が約定した場合、次に151円に達したら利益確定、または148円に下がったら損切りが自動的に行われます。

このように、IFO注文は一度の発注で取引全体を管理できるため、利益を確保しつつリスクを最小限に抑えるのに適した方法です。

FXにおけるIFD注文のメリット

FXにおけるIFD注文のメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 新規注文と損切りを同時にできる
  • 新規注文から決済まで自動でできる
  • 冷静なトレードができる

それぞれについて解説します。

新規注文と損切りを同時にできる

IFD注文のメリットの1つは、新規注文と同時に損切り注文を設定できる点です。特にFX初心者にとって、損失が発生したポジションを適切なタイミングで損切りするのは難しい課題といえます。IFD注文を活用すれば、事前に損切りラインを設定しておけるため「損切りが遅れて損失が膨らんでしまう」というリスクを減らせるでしょう。

たとえば、ある通貨ペアを買いたい場合、買い注文と同時に「もし価格が下がったらここで損切りする」というラインを設定できます。このようにIFD注文を使うことで、冷静な判断が難しい状況でも、計画的にリスクを管理し、大きな損失を未然に防ぎやすくなります。忙しいトレーダーや、相場を常に監視することが難しい人にとって、IFD注文は非常に便利なツールとなるでしょう。

新規注文から決済まで自動でできる

IFD注文の2つ目のメリットは、新規注文から決済までを自動で行えることです。これにより、トレーダーはチャートを常に監視する必要がなくなり、忙しい日常の中でも効率的に取引を進められます。

特に、会社員や時間の制約がある方にとって、常にチャートに張り付くことは現実的ではないでしょう。そこでIFD注文を活用すれば、取引を自動化し、リスクを抑えつつ利益を狙うことが可能です。

たとえば、朝に新規注文を設定しておけば、その後は市場の動きを見なくても設定しておいた注文が成立し、適切なタイミングで自動的に決済されます。この機能を活用することで、忙しい日常を送りながらも計画的にトレードを行い、利益を増やしやすくなるでしょう。

冷静なトレードができる

IFD注文を活用する3つ目のメリットは、感情に左右されない冷静なトレードが可能になることです。なぜなら、IFD注文を設定する際には事前にチャートを分析し、戦略的に価格設定を行う必要があるからです。このプロセスを通じて、トレードに対する冷静な判断が求められ、感情に基づいた無計画な取引を避けられます。

FX初心者は、相場の動きに影響されて衝動的な取引をしてしまうことが多いですが、これでは安定して勝つことは難しいです。IFD注文を使えば取引回数は減るかもしれませんが、計画的な取引を行い、長期的に安定した利益を目指すことが可能です。

冷静な判断を保ちながら、確実な根拠に基づいたトレードを心がけましょう。

FXにおけるIFD注文のデメリット

反対に、FXにおけるIFD注文のデメリットには以下の2つが挙げられます。

  • 決済注文を出せるのは1つだけ
  • 逆指値を入れないと損失が膨らみやすい

それぞれについて解説します。

決済注文を出せるのは1つだけ

IFD注文のデメリットとして、決済注文が「利益確定の指値」か「損切りの逆指値」のいずれか一方に限定される点が挙げられます。このため、利益を確保しつつ損失も制限するために「利益確定のための指値と、損切り用の逆指値を同時に設定する」といった複雑な注文設定は、一度のIFD注文では難しいです。通常の運用では、損失を制限するために逆指値を設定し、利益が出た場合には成行注文で利益確定を行うのが一般的です。

しかし、IFD注文でポジションを持った後に状況が変わった場合でも、注文を取り消し、決済をOCO注文に変更することで柔軟に対応できます。ただし、これには追加で手間が発生するため、トレードの際には注意してください。手動での変更や追加注文の管理が求められるため、事前にしっかりと注文内容を確認し、リスク管理を行うことが重要です。

逆指値を入れないと損失が膨らみやすい

FX初心者は特に、IFD注文を利用する際には逆指値を設定しておきましょう。逆指値を設定しない場合、相場が予想とは異なる方向に動いた際に損失が拡大するリスクがあるため注意してください。例えば、価格が急激に下落した際に逆指値が設定されていないと、損失がどんどん大きくなり、資金が短期間で大幅に減少する恐れがあります。

FX市場では、相場の動きが予想外になることは珍しくありません。経験豊富なトレーダーでも全ての取引が成功するわけではないため、リスク管理を徹底することが重要です。逆指値を設定することで損失が一定の範囲内に抑えられ、大きな損失を回避しやすくなります。これにより、資金を守りながら長期間にわたりトレードを続けられるでしょう。

トレードを行う際は必ず逆指値を設定し、リスクを最小限に抑えた取引を心がけることがポイントです。

FXにおけるIFD注文のやり方

ここでは、FXにおけるIFD注文のやり方について、指値を使った注文方法と逆指値を使った注文方法の2つを解説します。

それぞれの注文パターンを理解し、必要な場面で活用できるようにしましょう。

指値を使った注文方法

指値を用いたIFD(イフダン)注文は、FX取引において特定の価格に達したときに自動で注文を出す便利な方法です。「〇〇円になったら新規で買い、その後に〇〇円になったら利益確定の売りをする」というように、あらかじめシナリオを設定しておくことで感情に左右されずにトレードできます。

例えば、現在の為替レートが150円だとしましょう。このとき、「148円になったら買い注文を出し、152円まで上昇したら売り注文で利益を確定する」というIFD注文を設定できます。この注文を設定した後、為替レートが148円まで下がった場合は自動的に買い注文が発動され、その後152円まで上昇したときには自動的に売り注文が執行されます。これにより、4円の利益を得られる仕組みです。

上記のように、指値注文を用いたIFD注文は新規注文と決済注文をあらかじめ設定できるため、相場が予想した方向に動いたときに確実に利益を確保できます。また、取引を自動化することで、忙しい方でも取引のチャンスを逃さずに注文をかけられるといったメリットもあります。

逆指値を使った注文方法

逆指値を用いたIFD(イフダン)注文は、リスク管理を効率的に行える注文方法で、特定の価格に達したときに自動的に取引を実行します。この注文方法は、特に損失を制限したい場合に有効です。基本的には「特定の価格になったら新規で買い、その後に別の価格で損切りの売り決済を行う」という形で利用されます。

例えば、現在の為替レートが152円のときに、次のようなIFD注文を設定できます。「152円になったら買い注文を出し、その後145円まで下がった場合には自動的に売り注文で損切りを行う」という方法です。この設定では、レートが152円に達すると買い注文が発動し、その後価格が145円まで下がると自動的に売り注文が出されるため、損失を制限できます。これにより、急激な価格変動による大きな損失を回避しやすくなるでしょう。

FXにおけるIFD注文の注意点

IFD注文は、新規注文と決済注文を一度の設定で完了させる便利な方法ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。

IFD注文では、決済の注文方式として指値または逆指値のいずれかを選ぶ必要があります。指値を設定すると、設定した価格で利益確定が行われますが、もし損切りをしたい場合は、別途手動で逆指値を設定しなければなりません。このため、指値だけで設定し、価格が予想に反して大きく動いてしまった場合には損失が膨らむリスクがあります。

また、IFD注文は一度設定するとその後の取引が自動で行われます。そのため、トレーダーは安心して取引を進められると考えがちですが、実際には定期的なチェックが欠かせません。市場の変動に応じて、必要に応じて注文を修正したり、追加の対策を講じたりする必要があることを押さえておきましょう。


まとめ

今回は、FXにおけるIFD注文の概要やメリット・デメリット、具体的なやり方について解説しました。

IFD注文を使うことで新規注文と決済注文を同時に発注できるため、予想した方向に相場が進めば確実に利益を得られます。また、損切りが遅れることなく実行されるため、リスク管理の面においても有効です。

紹介したIFD注文のやり方を参考にしながら、適切な場面でIFD注文を活用できるようにしましょう。

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この記事を書いた人

みわのアバター みわ 奇跡のおこもりトレーダー

50歳、地方暮らしのシングルマザーで、息子2人、犬4匹、鳥7羽、夫0人で家にこもって生活してます。生活資金が底をつく超貧乏生活から、7年前に、“自宅での稼ぎ方”に出会って脱出しました。

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