FXのロットとは?計算方法や適正ロットの決め方について解説

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「FXのロット数の決め方がよくわからない」「ロット数の計算方法がわからず困っている」といった方は多いのではないでしょうか。

FX取引で適切なロット数を選ぶためには、トレード手法や損失許容額、ボラティリティを意識した設定が欠かせません。

今回は、FXにおけるロットの概要や計算方法、効果的なロット数の決め方について詳しく解説します。

「FX取引でのロットについて理解したい」「適切なロットを設定してリスクを抑えたトレードをしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

目次

FXのロットとは?

FXにおける「ロット」とは、取引する通貨量の単位を指します。もともとは製造業用語で「生産・販売の最小単位」として使われていたものが、FX取引に応用されるようになりました。FXでは、このロットという単位が、取引の規模を示す重要な役割となっています。

一般的には、1ロットは10,000通貨単位で設定されています。例えば、米ドル/円の取引で1ロットを取引する場合、10,000ドルを売買するといった仕組みです。

しかし、最近では取引の敷居を下げるために、1,000通貨や100通貨から取引できるFX業者も増えてきました。これにより、少額からの取引が可能になり、個人投資家でも参加しやすくなっています。

FX取引を始める際には、自分の取引スタイルや資金に合わせて、ロット単位をしっかり把握しておくことが重要です。

FXのロットに関する計算方法

ここでは、FXのロットに関する計算方法について、以下3つのテーマに分けて解説します。

  • 1ロットの金額
  • 1ロット取引するのに必要な証拠金
  • 現在の証拠金で取引できるロット数

それぞれについて、計算方法を見ていきましょう。

1ロットの金額

FX取引で「1ロット」の金額を求めるには、現在の為替レートと1ロットあたりの通貨量を使って計算します。

計算式は、

1ロットの金額=現在の為替レート×1ロットの通貨数

で求められます。

以下より、1ロットが10,000通貨の場合の具体例を見てみましょう。

【ドル/円の場合】

  • 為替レート:1ドル = 150円
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:150円 × 10,000通貨 = 1,500,000円

この場合、1ロットの金額は1,500,000円です。

【ユーロ/円の場合】

  • 為替レート:1ユーロ = 160円
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:160円 × 10,000通貨 = 1,600,000円

この場合、1ロットの金額は1,600,000円になります。

【ポンド/円の場合】

  • 為替レート:1ポンド = 190円
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:190円 × 10,000通貨 = 1,900,000円

この場合、1ロットの金額は1,900,000円です。

上記の例から、1ロットの金額は為替レートによって大きく変動することがわかります。取引前には現在のレートを確認し、正確なロット金額を把握して資金管理を行うことが重要です。

1ロット取引するのに必要な証拠金

FX取引では、レバレッジを利用することで少ない資金で大きな取引が可能となります。

1ロット取引に必要な証拠金を計算するための計算式は

1ロットの取引に必要な証拠金=現在の為替レート×1ロットの通貨数÷レバレッジ(最大25倍)

で求められます。

ここでは、レバレッジが25倍の場合の例を見てみましょう。

【ドル/円の場合】

  • 為替レート:1ドル = 150円
  • 1ロット:10,000通貨
  • レバレッジ:25倍
  • 計算式:150円×10,000通貨÷25 = 6,000円

この場合、1ロットの取引には6,000円の証拠金が必要です。

【ユーロ/円の場合】

  • 為替レート:1ユーロ = 160円
  • 1ロット:10,000通貨
  • レバレッジ:25倍
  • 計算式:160円×10,000通貨÷25 = 6,400円

この場合、1ロットの取引には6,400円の証拠金が必要となります。

【ポンド/円の場合】

  • 為替レート:1ポンド = 190円
  • 1ロット:10,000通貨
  • レバレッジ:25倍
  • 計算式:190円×10,000通貨÷25 = 7,600円

この場合、1ロットを取引するには7,600円の証拠金が必要です。

為替レートやレバレッジの設定によって、必要な証拠金は異なります。レバレッジをうまく活用することで少額の資金で大きな取引が可能ですが、リスク管理をしっかり行うことが重要です。

現在の証拠金で取引できるロット数

現在の証拠金を基に、どれくらいのロット数で取引できるかを計算する方法があります。

計算式は

取引できるロット数=有効証拠金÷現在の為替レート×希望レバレッジ÷1ロットの通貨数

で求められます。

ここでは、レバレッジが5倍、現在の証拠金が50,000円、1ロットが10,000通貨の場合の計算をおこなってみます。

【ドル/円の場合】

  • 為替レート:1ドル=150円
  • 希望レバレッジ:5倍
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:50,000円÷150円×5÷10,000通貨 = 0.16ロット(小数点第三位以下切り捨て)

この場合、0.16ロットでレバレッジ5倍の取引が可能です。

【ユーロ/円の場合】

  • 為替レート:1ユーロ=160円
  • 希望レバレッジ:5倍
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:50,000円÷160円×5÷10,000通貨 = 0.15ロット(小数点第三位以下切り捨て)

この場合、0.15ロットでレバレッジ5倍の取引が可能です。

【ポンド/円の場合】

  • 為替レート:1ポンド=190円
  • 希望レバレッジ:5倍
  • 1ロット:10,000通貨
  • 計算式:50,000円÷190円×5÷10,000通貨 = 0.13ロット(小数点第三位以下切り捨て)

この場合、0.13ロットでレバレッジ5倍の取引ができることになります。

上記の内容から、証拠金とレバレッジに応じて取引できるロット数が異なることがわかります。取引前に自分の証拠金と希望するレバレッジを照らし合わせ、計画的に取引することが大切です。

FXのロットとレバレッジの関係とは?

FX取引において、ロットとレバレッジの関係性を理解しておきましょう。レバレッジは取引数量(ロット数)によって変化し、実効レバレッジは以下の式で計算されます。

実効レバレッジ=現在の為替レート×取引数量(ロット)÷有効証拠金

仮に、現在の為替レートが1ドル150円で、取引数量が1ロット(10,000通貨)、有効証拠金が50,000円の場合、実効レバレッジは次のように算出できます。

150円×10,000通貨÷50,000円 = 30倍(実効レバレッジ)

このように、取引数量(ロット数)が増えると実効レバレッジが高くなり、リスクも上昇する仕組みです。一方で、取引数量を固定したまま有効証拠金を増やせば、実効レバレッジを低く維持できます。

FXのロット計算におすすめなアプリやツールを紹介

ここでは、FXのロット計算におすすめなアプリやツールを紹介します。

まず、ロット計算におすすめなアプリは「FXロット自動計算ツール」です。無料でスマホから利用でき、アプリを開いて証拠金・リスク・損切り幅を入力後、決済通過を選択するだけでロットを自動で計算できます。

≫iPhoneの方はこちら
≫Androidの方はこちら

また、スマホではなくパソコンで使えるツールとしておすすめなのは「ヒロセ通商のFX計算ツール」です。

ロット計算については、以下3種類の機能を利用できます。

  • 〇〇円でもロスカットされないLot数は?
  • 最大何Lotまで取引できる?
  • レバレッジ〇〇倍のときのLot数は?

いずれも口座の種類や通貨ペア、入金額などを入力して「計算する」ボタンをクリックするだけで、簡単にロット数を計算できます。

≫ヒロセ通商のFX計算ツールはこちら

FXにおける適正ロットの決め方

FXで適切なロット数を決めるには、以下の要素を意識して考えることがポイントです。

  • トレード手法に合わせる
  • 損失許容額に合わせる
  • ボラティリティに合わせる

それぞれについて解説します。

トレード手法に合わせる

FXの適切なロット数を決める際、1つ目のポイントとしてトレード手法に合わせることが挙げられます。主なトレード手法として、以下3つのケースのロット数の決め方を紹介します。

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード

スキャルピングの場合

スキャルピングは、短時間で小さな値幅を狙い、頻繁に取引を行う手法です。この手法では、スキャルピングの特性に応じた適正ロットを設定することがポイントです。

効率的な利益獲得を目指すためには、取引ロットを上げ、1回の取引あたりの利益を増やしていきましょう。

利益確定の目安は10pips、損切りは5pipsと設定されることが多く、ロットを増やすことでスキャルピングの収益性が向上します。ただし、1回の取引での損失は全体資金の10%以下に抑えることが重要です。

デイトレードの場合

デイトレードは、1日の取引内でポジションを決済する手法です。スキャルピングに比べてポジションを長く持つため、より大きな値幅を狙えます。利益確定の目安は50pips、損切りは25pipsと設定されることが一般的です。

この手法では、リスク管理が重要です。ポジション保有期間が長くなる分、損失リスクが高くなるため、適切なロット数を選ぶことが求められます。スキャルピングよりもロット数を抑えた方が安全なため、安定した利益を狙いつつリスク管理することを意識しましょう。

スイングトレードの場合

スイングトレードは、数日から数週間にわたってポジションを保有し、大きな値幅を狙う手法です。この手法では、利益確定の目安は300pips、損切りは100pipsとされます。ポジションを長期間持つため、得られる利益は大きくなりますが、その分リスクも増します。

ポジション保有期間が長くなると、損失の可能性も高まるため、リスクを抑えるためには適正なロット数を設定することが重要です。

損失許容額に合わせる

損失許容額の設定は、取引のリスク管理において重要です。トレーダーによって許容できる損失額は異なるため、自分が冷静に対処できる含み損の範囲で判断するのがおすすめです。

なお、初心者には「2%ルール」が有効です。このルールでは、1回のトレードでの最大損失額を口座資金の2%以内に抑えることを意味しています。

例えば、口座資金が100万円の場合、1回のトレードで許容できる損失額は2万円となります。この額を基にロット数を決めることで、予想外の損失リスクを軽減し、冷静に取引を続けやすいでしょう。損失許容額に基づくロット数の設定は、安定した取引を維持するために効果的です。

ボラティリティに合わせる

FX取引において、通貨ペアのボラティリティは取引のリスクに大きく影響します。ボラティリティが高い通貨ペアは、値動きが激しくなるため、リスクも増大します。

そのため、ボラティリティの高い通貨ペアで取引する場合は、ロット数を抑えることで予想外の値動きによる損失を防ぎやすくなります。

逆に、ボラティリティが低い通貨ペアではロット数を増やすことで、効率よく利益を狙いやすくなるでしょう。

FXのロット数を増やすか検討すべきタイミングとは?

ロット数を増やすかどうかの判断は、慎重に行う必要があります。

ロット数を増やすべき具体的なタイミングは、トレードルールを守り、安定して利益を上げられるようになった時です。感情や直感ではなく、確立したルールに基づいて取引を続けることで、勝率や損益が安定しやすくなるでしょう。この安定した成績を基に、ロット数を増やすことで、同様の利益率を期待できます。

ただし、ルールが未確立で、成績が不安定な状態でロット数を増やすと、資金を失うリスクが高まるため注意しましょう。初心者の場合は、まずトレードスキルを磨き、安定した成績を確保することを優先すべきといえます。

トレードの基盤がしっかりしてからロット数の変更を検討することで、リスクを抑えつつ効率的に利益を追求しやすくなります。

まとめ

今回は、FXにおける「ロット」の意味や計算方法、レバレッジとの関係性などについて解説しました。ロット数は取引の通貨量の単位を示すものであり、取引のスタイルや自己資金に合わせて適切な数値に設定することが欠かせません。

記事の内容を参考にしながら適切なロット数を設定し、リスクを抑えながら利益を狙ったトレードを実践できるようにしましょう。

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この記事を書いた人

みわのアバター みわ 奇跡のおこもりトレーダー

50歳、地方暮らしのシングルマザーで、息子2人、犬4匹、鳥7羽、夫0人で家にこもって生活してます。生活資金が底をつく超貧乏生活から、7年前に、“自宅での稼ぎ方”に出会って脱出しました。

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