「MT4での取引において、キリ番の重要性が分からない」「キリ番表示のインジケーターをどう活用すれば良いか分からない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
キリ番を活用するためには、MT4のインジケーターを効果的に使うことや、キリ番の役割を理解することが欠かせません。
今回は、FXにおけるキリ番の意味や重視される理由、キリ番を使うメリットを解説します。キリ番を活用したトレード方法やインジケーターも紹介しますので、「キリ番の意味と使い方を知りたい」「MT4を使った取引をより効果的にしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
キリ番(ラウンドナンバー)とは?
FXにおける「キリ番」とは、価格が丸い数字で区切られたポイントを指し、トレーダーにとって意識しやすい価格帯です。一般的に、100PIPS単位で区切られた価格がキリ番として認識され、例えばドル円の「111.000」やユーロドルの「1.2000」などが該当します。
これらのキリ番は、心理的に重要なレベルとしてトレーダーが注目するため、相場の反発や転換点となりやすいことが特徴です。
市場参加者の多くがこれらの価格に注目することで、取引のタイミングを見極めやすくなるため、トレード戦略において重要な役割を果たしています。
FXでキリ番が重視される理由
FXにおいてキリ番が重視される理由は、多くのトレーダーの心理的節目として機能するからです。
例えば、ドル円の「110.000」や「111.000」などの切りの良い数字は、多くのトレーダーにとって意識されやすい価格帯です。これらの価格は、損切りや新規注文が集中しやすいポイントであり、市場での反応が顕著に現れます。
また、売り注文後に損切りを設定する際、多くのトレーダーが「111.000」などのキリ番付近に設定する傾向があります。これにより、キリ番付近では価格が反発したり、突破した場合には一気に価格が進行することがよくあります。
このような心理的な影響を受けやすい価格帯は、相場の動きを予測する上で重要なポイントです。
FXでキリ番を使うメリット
FXでキリ番を使うメリットには、主に以下の2つが挙げられます。
- シンプルで理解しやすい
- サポート・レジスタンスラインとして活用できる
それぞれ解説します。
シンプルで理解しやすい
キリ番を使ったトレードは、シンプルかつ理解しやすい手法として非常に有効です。キリ番は、例えば「100円」や「1,000円」といった直感的に分かりやすい価格を基準に設定されるため、トレードの判断が簡単にできます。
このシンプルさは、特に初心者にとって大きなメリットであり、複雑なテクニカル分析に頼らずとも、キリ番付近での価格反転を意識したエントリーが可能です。
そのため、初心者でも比較的スムーズに取り入れられる手法の一つであり、トレードの判断基準を明確に持てることが特長です。
サポート・レジスタンスラインとして活用できる
キリ番は、多くのトレーダーに意識される価格帯であるため、心理的なサポートラインやレジスタンスラインとして活用することができます。例えば、価格がキリ番付近に達すると、トレーダーは反発を予測してエントリーを行うため、その価格帯では取引が活発になります。
この現象を利用することで、キリ番を基準としたトレード戦略の策定が可能です。
価格がキリ番付近で反発したり、突破したりする場合の動きに注目することで、より効果的なエントリーポイントを見つけやすくなるでしょう。
FXでキリ番を使ったトレード方法
FXにおけるキリ番を使ったトレード方法として、以下の2パターンが挙げられます。
- 利確の目安として使う
- キリ番の反発を狙った逆張りに使う
それぞれ解説します。
利確の目安として使う
キリ番は、利確の目安として非常に有効な価格帯です。多くのトレーダーが意識するため、価格がキリ番に達すると反発しやすい傾向があります。これを利用して、利益確定ポイントをキリ番に設定できる点が魅力です。
また、キリ番だけでなく、直近の高値や安値、他のテクニカル指標と重なる場所では、利確の根拠がより強固になります。例えば、価格がキリ番付近で反発し、さらに直近の高値を超えた場合やサポートラインと重なる場合は、利確のタイミングとして適しているでしょう。
このように、キリ番を複数の指標と組み合わせて使用することで、より信頼性の高い利確ポイントを見つけられるため、トレード戦略を強化できます。
キリ番の反発を狙った逆張りに使う
キリ番を使った逆張りトレードは、反発を狙う戦略の一つとして有効です。
上述したように、キリ番は多くのトレーダーに意識されており、価格がその価格帯に到達すると反発しやすい傾向があります。これを利用して、逆張りのエントリーポイントとして活用できます。
逆張りでは、キリ番付近で反発が確認された際にポジションを取ることが一般的です。しかし、単にキリ番だけではなく重要な高値や安値、あるいは値幅観測といった他のテクニカル指標と重なる場所は、さらに信頼性の高いポイントとしてエントリーに活用できます。
例えば、キリ番が直近のサポートラインやレジスタンスラインと一致する場合、反発の確率が高まっているでしょう。また、チャートパターンやプライスアクションといった分析ツールを組み合わせることで、逆張りの成功率をさらに高められるかもしれません。
このように、キリ番を逆張り戦略に組み込むことで、より精度の高いエントリーが可能となります。
MT4で使えるキリ番を表示する無料インジケーター6選
ここでは、MT4で使えるキリ番を表示する無料のインジケーターについて、以下の6つを紹介します。
- RoundNrMulti button
- @@@Psy Levels button
- Mano Rounder
- Round_Number_Levels_on_off
- OANDA_Round_Number
- Saikix-Grid.ex4
それぞれ特徴を見ていきましょう。
RoundNrMulti button
「RoundNrMulti button」は、MT4で使用できる便利なインジケーターで、無料で利用できます。主な特徴として、キリ番を自分の好みに合わせて表示可能です。
ユーザーは、パラメーター設定でキリ番を表示する間隔を自由に調整できるため、100pips、200pips、50pips、さらには25pipsといったようにさまざまな値幅でキリ番を設定できます。この機能により、トレーダーはより細かく、または広範囲な価格帯にキリ番を設定し、トレードに役立てられるでしょう。
さらに、キリ番の表示をボタンクリックで簡単にオン・オフできるため、使い勝手も抜群です。
このインジケーターは、トレード中にキリ番を手軽に管理できる点が大きな魅力です。自分のトレードスタイルに合わせて設定できるため、柔軟に使いやすい便利なツールとして活用できるでしょう。
@@@Psy Levels button
「@@@Psy Levels button」は、MT4で使用できる無料インジケーターで、現在の価格に近いキリ番を細かく表示する機能を提供します。このインジケーターを使えば、直近のラウンドナンバーを即座に視覚化することができ、トレードの際に非常に便利です。
表示はボタン1クリックでオン・オフが切り替え可能なので、必要に応じてすぐに表示を変更できます。さらに、ラウンドナンバーの数値やラインの色、太さもカスタマイズできるため、自分の好みに合わせた視覚的な設定が可能です。
この柔軟性により、トレーダーは自分にとって最も見やすい形でキリ番を表示し、効果的に活用できるでしょう。直感的な操作とカスタマイズ性の高さが、このインジケーターの大きな魅力となっています。
Mano Rounder
「Mano Rounder」は、キリ番を視覚的に分かりやすく色分けして表示できるMT4用の無料インジケーターです。このインジケーターの特徴は、通常のライン表示ではなく、価格帯ごとに色を変えることで、キリ番を直感的に把握できる点です。
例えば、100pipsごとに異なる色でキリ番を区切れるため、視覚的にチャートの状況を把握しやすいでしょう。設定はパラメーターから自由に変更できるため、トレーダーは自分の取引スタイルに合わせて最適なキリ番の間隔や色をカスタマイズ可能です。
このように「Mano Rounder」はシンプルに使いやすいことに加え、色分けによって直感的にキリ番を認識できるため、トレードを効率的にサポートしてくれるインジケーターとして有効です。
Round_Number_Levels_on_off
「Round_Number_Levels_on_off」は、MT4で使用できる無料インジケーターで、25pips、50pips、100pipsのキリ番を簡単に表示可能です。
このインジケーターの大きな特徴として、ボタン一つでこれらのキリ番を表示または非表示にできることがあります。特に、100pips間隔のみを表示したいトレーダーにとって便利で、手軽に価格帯を確認することができます。
また、設定は簡単にでき、ボタンの位置はパラメーターから調整可能なため、自分の好みに合わせて使いやすくカスタマイズできます。特別な設定を必要とせず、すぐに使用できるため、シンプルにキリ番を確認したいトレーダーにおすすめのインジケーターです。
OANDA_Round_Number
「OANDA_Round_Number」は、MT4チャート上にキリの良い水準を水平線として表示する無料インジケーターです。
このインジケーターを使うことで、例えば10pips、20pips、50pipsごとのキリ番にラインを引いて活用できます。これにより、特定の価格水準を視覚的に確認でき、トレードの戦略に役立てることが可能です。
さらに、複数回設定を重ねることで、10pips、20pips、50pips、100pipsといった異なる価格帯に、それぞれの色やラインスタイルを変更して表示することができます。
設定を行う際には、後から設定したラインが既存のものを上書きするため、細かい刻みで順番に設定するのがコツです。特に、グリッドを非表示にすると余計なラインが消え、キリ番だけが際立つため、より見やすくなるでしょう。
Saikix-Grid.ex4
「Saikix-Grid.ex4」は、MT4で使用できるキリ番自動表示インジケーターで、特に「00ライン」と呼ばれるキリの良い水準に自動でラインを引いてくれる点が特徴です。
このインジケーターは、日本語対応と使いやすい色調に調整された「Grid Builder」の改良版で、直感的に使用できるため初心者から上級者まで幅広いトレーダーに活用されています。
設定の自由度が高く、例えば100pips単位でラインを引くことで、転換点として重要なポイントを簡単に視覚化できます。また、10pips単位でも設定でき、これにより細かい値幅が把握しやすくなるため、細かい価格の変動を敏感にキャッチしたいトレーダーにも適しているでしょう。
さらに、自動で末尾の数字を取得し、任意の値幅を設定することで特定のトレード戦略に合った表示が可能です。このインジケーターを活用すれば、キリ番を意識したトレードがさらに効率的におこなえるでしょう。
MA4でインジケーターを入れる方法
MT4にインジケーターを入れるには、以下の手順で設定する必要があります。
- インジケーターのファイルをダウンロード(zip形式)
- ダウンロードしたzipファイルを解凍し、中にあるmq4またはex4のファイルをコピー
- MT4を開き、画面左上の「ファイル」から「データフォルダを開く」を選択
- 表示されたフォルダ内で「MQL4」フォルダを開き、その中の「Indicators」フォルダにコピーしたファイルをペースト
- MT4を再起動し、「ナビゲーター」ウィンドウ内の「カスタムインジケーター」から新しいインジケーターを確認
インジケーターを入れる手順は難しくないため、さまざまなインジケーターを試して自分に合ったツールを見つけてみましょう。
まとめ
今回は、キリ番(ラウンドナンバー)とは何か、そしてFXでキリ番が重視される理由やキリ番を使うメリットなどについて解説しました。
FXでキリ番を効果的に活用するためには、キリ番をトレードの目安として設定したり、反発を狙って逆張り戦略を組み合わせたりすることが欠かせません。インジケーターを活用して、より視覚的にキリ番を確認する方法も効果的です。
MT4でキリ番を表示するために便利な無料インジケーターも紹介しましたので、自分に合ったトレード方法やインジケーターを取り入れ、安定した利益を目指してFX取引に取り組んでみてはいかがでしょうか。