FXは両建てが最強?負けないって本当?やり方や取引時の注意点を解説

FXは両建てが最強?負けないって本当?やり方や取引時の注意点を解説
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「FX取引において両建てが最強の手法である」と考えているトレーダーは多いようですが、その真偽について気になっている方もいるでしょう。

両建ては、同じ通貨ペアで同時に買い(ロング)と売り(ショート)のポジションを持つ手法であり、相場の上下動に対応しやすく、リスクヘッジとして有効です。しかし、効果的に活用するためには、戦略やタイミングを見極める必要があります。

今回は、両建て手法の基本的な考え方や具体的な活用方法について詳しく解説します。FX取引で安定した成果を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

FXの両建てとは

FX取引における両建てとは、同一の通貨ペアに対して買いポジションと売りポジションを同時に持つ取引手法です。この方法は、同時に逆方向の注文を出すことで、含み益と含み損が相殺され、損益が発生しない特性があります。

両建ては、例えば一つのポジションが含み損を抱えている際に、反対方向のポジションを追加して含み損の増加を防ぐためにも利用可能です。両建ての方法には、同一口座内での実施や別口座間、他業者の口座間での適用など、さまざまな手法があります。

一見すると無意味に見える両建てですが、適切に活用すればFX取引を有利に進めることができます。ただし、両建てには高い技術とコストの面での課題が伴うこともあるため、メリットとデメリットをしっかり把握した上で活用する必要があります。

FXは両建てが最強といわれる理由

FXは両建てが最強であるといわれる理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 為替が大きく動いたときでも利益を狙いやすい
  • 長期注文を保持しながら短期注文の利益を狙える
  • 両建てナンピンで確実に利益を狙えると言われている

それぞれについて解説します。

為替が大きく動いたときでも利益を狙いやすい

為替市場では、重要な経済指標の発表や国家の要人の発言など、価格が急激に変動するタイミングがあります。このような状況において、両建て取引が有効です。

両建てを行うことで、市場がどちらに動くかに関わらずポジションを持てるため、一方のポジションで損失が出ても、もう一方のポジションで利益を確保し、損失を抑えられる仕組みです。

特に、経済指標の発表前後や、要人発言の直後には市場の動きが予測困難な場合が多いため、両建てはリスク管理の手法として重宝されます。経済カレンダーを利用して、これらのイベントの日程を把握し、計画的に両建てを行うことで、初心者でも安全に取引しやすいでしょう。

長期注文を保持しながら短期注文の利益を狙える

両建て手法は、長期のポジションを持ちながら短期の取引でも利益を追求できます。

例えば、チャートが上昇傾向を示す際には買いポジションを取りますが、一時的な下落があればその間に売りポジションを追加し、下落がピークに達したら売りポジションを決済します。この間、保有している買いポジションの損失を相殺しつつ、市場の動きに応じて利益を最大化できる仕組みです。

特に長期ポジションがプラスのスワップポイントを持つ場合は、その利子も利益に加えることができます。これにより、両建ては市場の変動に対する柔軟な対応が可能であり、トレーダーにとって効率の良い取引戦略となるでしょう。

ただし、この手法は市場の予測とタイミングが重要です。短期取引の間に市場が予想外の動きを見せる場合もあるため、リスク管理が欠かせません。

両建てナンピンで確実に利益を狙えると言われている

両建てナンピン手法は、経験豊富なトレーダーの間では特に効果的とされています。この手法では、損失を出しているポジションに追加で注文を入れることで、市場が反転した際に利益を確定することが目的です。

両建てナンピンの流れとして、以下の例をご覧ください。

  • 米ドル円が140円のときに買い注文を出す(1,000通貨)
  • 米ドル円が139円に下がり、先ほどの注文がマイナス1,000円になる
  • この時点で、最初と同じ買い注文・売り注文を出す
  • 米ドル円が138円まで下がったら、上記の買い注文を決済(+1,000円)
  • このタイミングで同じ買い注文と売り注文を出す
  • 米ドル円が139円に戻ったら、上記の買い注文と売り注文を決済(±0円)
  • このタイミングで同量の買い注文と売り注文を出す

上記の注文を繰り返し、米ドル円が140円以上になれば、トレード結果がプラスになります。

この手法では、含み損を制限しつつ、市場の変動に柔軟に対応できるのが利点です。強制ロスカットのリスクがないため、長期的なトレード戦略にも適しています。

FXで両建てをするメリット

FXで両建てをする主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • ロスカットされるリスクを減らせる
  • 含み損益が固定される
  • 税金対策につながる

それぞれについて解説します。

ロスカットされるリスクを減らせる

両建て手法を使うことで、トレーダーはロスカットされるリスクを大幅に減らせます。通常、一方のポジションで大きな損失が発生し、強制的にポジションを決済しなければならない場面がありますが、両建てでは逆方向にポジションを持つことでこのリスクを軽減します。

例えば、ある通貨ペアで買いポジションを持っている際に価格が急落し、そのポジションが大きな含み損を抱えた場合でも、同じ量の売りポジションを持っていれば、価格が下がった分だけ売りポジションで利益を確保できます。

これにより、市場の予測外の動きに対して柔軟に対応でき、ポジションを守りながら利益を最大化しやすいです。

含み損益が固定される

両建て取引を行うことで、トレーダーは含み損益を一定の範囲内に固定できます。例えば、ある通貨ペアで買いポジションを持っている際に市場が予想外に下落した場合、この買いポジションの含み損をそのままにせず、同量の売りポジションを同時に持つことで、含み損益が相殺されます。

これにより、一方のポジションがマイナスになるリスクを抑えつつ、もう一方のポジションで市場の逆動きによる利益を確保できます。

なお、この手法は市場が急変する場面や、重要な経済イベントの発表前後などに特に有効です。含み損が一時的に発生しても、相殺するポジションによって損失を最小限に抑えることで、市場の変動に対して柔軟に対応できるでしょう。

さらに、両建て取引ではポジションを保有したままで利益を追求できるため、市場の不確実性に対するリスク管理がより効果的になります。

税金対策につながる

FXトレーダーは、翌年の3月15日までに、年間を通じて得た利益とかかった経費を計算して確定申告をすることが義務付けられています。

このとき、12月25日からポジションを保有し、その間に含み益が5万円まで増えたとしましょう。もし12月31日までの期間にポジションを決済した場合、確定申告期間の所得として計上しなければなりません。つまり、所得額が増え、税率が高くなってしまう可能性があります。

そこで、両建て手法を利用して含み益を確定させずに年を越して決済すれば、その利益は翌年の所得として申告できるため、税金対策においても効果的です。

FXで両建てをするデメリット

反対に、FXで両建てをするデメリットは以下の通りです。

  • スプレッド分のコストが発生する
  • スワップポイントのマイナスが増えてしまう
  • 注文が塩漬け状態になる可能性がある

それぞれについて解説します。

スプレッド分のコストが発生する

FX取引において、両建てを行う際にはスプレッドという取引コストを意識することが欠かせません。スプレッドとは、買値と売値の間の差額であり、注文を出すたびに発生します。

両建てをすると、買いと売りの両方にスプレッド分のコストが掛かるため、これが何度も繰り返されるとコストが膨れ上がる可能性があります。

たとえば、米ドル円のスプレッドが1.0 pips(0.01円)の場合、1万通貨の取引であれば100円分のスプレッドが発生します。両建てを行った場合、このスプレッド分のコストは単純に2倍になりますが、両建ての目的である利益の確定化とは直接関係がありません。

つまり、スプレッドによるコストは為替の変動によってのみ補填されるため、両建ての状態を持続しても消失することはなく、マイナス額が発生する可能性があります。

スワップポイントのマイナスが増えてしまう

FX取引において、両建てを続けるとスワップポイントのマイナスが増加するリスクがあります。スワップポイントは、保有したポジションを次の日に持ち越すことで発生し、通貨ペア間の金利差額に基づいて決定されます。

買いと売りの両方向にポジションを持つ場合、合算されたスワップポイントはマイナスになる設計です。

具体的には、金利が高い通貨を買って金利が低い通貨を売る場合、マイナスのスワップポイントを支払う必要が生じます。両建て戦略を長期間維持すると、このマイナスのスワップポイントが累積し、損失を増大させる可能性があります。

両建ての取引ばかりを続けるとマイナス額が増えてしまうため、使うタイミングを見極めることが欠かせません。

注文が塩漬け状態になる可能性がある

両建て戦略は、注文が塩漬け状態になるリスクがあります。この戦略は、経験豊富なトレーダーでさえ判断が難しく、初心者の場合はどちらの注文をいつ決済すれば良いのか迷うこともあるでしょう。

これにより「塩漬け状態」と呼ばれる、無限にポジションを持ち続けてしまう状態に陥ることが少なくありません。

特に、含み損が膨らみ、かつ証拠金維持率が強制ロスカットの水準に迫る場合は、両建てポジションを慎重に解消する必要があります。強制ロスカットのリスクを避けるためには、追加の入金を考慮し、口座全体の証拠金維持率を適正な水準に保つことが重要です。

また、後から追加した注文によるスプレッドのマイナスも、損失を増加させる要因となります。そのため、無計画に両建てを行うのではなく、慎重な計画に基づいて適切なタイミングで行うことが大切です。

FXで両建てする際に注意したいポイント

FXで両建てする際に注意すべきポイントとして、以下が挙げられます。

  • 海外FX業者の多くは異なる口座の両建てを禁止している
  • 両建てばかりの取引はスプレッド分のコストが増え続ける
  • 両建てをしたからといって損失を回収できるわけではない

それぞれについて解説します。

海外FX業者の多くは異なる口座の両建てを禁止している

海外FX業者では、異なる口座を使用して両建てを行うことを厳しく禁止しているところが多いです。これは市場操作や不正な取引を防ぐための措置であり、トレーダーが同時に相反するポジションを取り、リスクを管理するのが難しくなることを避ける意図があります。

一般的に、同じ通貨ペアに対して同時に売りと買いのポジションを持つことは、市場の透明性や公正さを損なう恐れがあるため制限されています。この規制を遵守しない場合、口座の凍結や取引停止、さらには資金没収といった厳しい措置が取られる可能性もあるため注意しましょう。

両建てを検討する場合は、自国の法律や規制に加えて、使用しているFX業者の取引条件やポリシーを理解し、適切に運用することが重要です。

両建てばかりの取引はスプレッド分のコストが増え続ける

両建てを頻繁に行うことで発生するスプレッド分のコストは、長期間にわたって積み重なります。FX取引では、買値と売値の差であるスプレッドが注文を出すたびにかかります。両建てを繰り返すと、それぞれのポジションに対してスプレッド分のコストが重複して発生し、損失が増加していく可能性が高いため注意が必要です。

例えば、同じ通貨ペアに対して同時に買いと売りのポジションを持つと、両方の取引でスプレッドが計算されます。このため、短期的には両建てによって利益を狙うことができる一方で、長期的にはスプレッドによるコストが増えることで利益が減少するリスクがあります。

トレーダーは両建てを行う際には、スプレッドのコストを注意深く計算し、その影響を考慮しながら戦略を考えることが欠かせません。

両建てをしたからといって損失を回収できるわけではない

両建てを行うことで、含み損益を一時的に抑えられますが、それが必ずしも損失を回収できるわけではありません。FX取引では市場の動向に応じて為替レートが変動し、両建てポジションが利益を生むか損失を拡大させるかは市況に左右されます。

たとえば、買いポジションが含み損失に陥り、その後に追加の売りポジションを取っても、市場の反転や為替の動きによって両方のポジションが損失を出すこともあります。特に、短期的な価格変動が大きい時には、両建てポジションが倍のリスクをもたらすことも考えられます。

両建てはリスク管理の手法の一つとして有効ですが、あくまで損失を最小限に抑えるものであり、マイナスをプラスにする目的のものではない点に注意しましょう。

まとめ

今回は、FXは両建てが最強であると言われる理由やメリット、デメリット、両建ての際に注意すべきポイントを解説しました。

両建てをすることで損失を最小限に抑えられますが、スワップポイントのマイナスやスプレット分のコストによる損失が増えてしまう可能性もあるため、使うタイミングを慎重に見極める必要があります。

記事で紹介した両建てのポイントを参考にしながら、FXの負けトレードを減らしていけるよう、トレード戦略を立てていきましょう。

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この記事を書いた人

みわのアバター みわ 奇跡のおこもりトレーダー

50歳、地方暮らしのシングルマザーで、息子2人、犬4匹、鳥7羽、夫0人で家にこもって生活してます。生活資金が底をつく超貧乏生活から、7年前に、“自宅での稼ぎ方”に出会って脱出しました。

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